どうかこの声あなたに届けて





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私は今とても大きな病院の前に立っている


この病院は県内でも有名な大きな病院で、
体だけは頑丈な私は「こんな病院に足を運ぶ事
はないだろう」って、思っていたのに、


私は今その病院の前に立っています!!


ただ呆然としている私をよそにママはスタスタと病院の中に入っていき、私もママの後を追うようにしての病院中に入った。


やっぱりその病院は中もただただ広くて、私はちょっとだけビクビクしながらママに喋りかけた


「ただの頭痛なのに、どうしてこんなに大きな病院に連れてきたの?」と


するとママは、ちょっとうーんと考える素振りを見せたあと、


「最近、頭痛が激しいって言ってたし……
そう!!念には念よ!!」


得意気にそう言ったママ


あぁ、ママはほんとに


「それしか言わないね」と笑って言うと、


「ママの口癖よ」とママはまた得意気に言ってくるもんだからなんだか面白くて私は笑ってしまった


そして私はママの真似をしてママの口癖を
言うと、


「絵麻、もうちょっとママはドヤ顔でやってるわ」


なんて、的確なアドバイスまで言ってくるから私は大声で笑ってしまった


最初は「ここ病院だから静かに」って言っていたママも最終的には私と一緒に笑っていて、病院には私とママの笑い声が響いていた……