どうかこの声あなたに届けて



この日の朝、私はいっくんと学校に行った。


はしゃいで、はしゃいで、はしゃぎまくった


まるで、私たちがとても小さかった頃のように


………………


…………


……








「ねぇ、いっくん、いっくん!!絵麻のママ
とパパは大好き同士だからけっこんしたんだって!!じゃあ、いっくんと絵麻も大好き同士だからけっこん出来るのかな?」



「僕も絵麻が好きだよ!だから大きくなって
も大好き同士だったらきっとけっこん出来るんだよ!!」


「じゃあ絵麻、ずーっといっくんの事、大好
きでいる!!ずっとずーっと大好きでいるから!そしたらいっくんは絵麻とけっこんしてくれる?」



「うん!僕も絵麻を好きでいるよ!ずっと、
ずーっと!!」


「約束だよ!!嘘ついたらいっくんに針千本
ね!!」


「うん分かった!絵麻も約束な!」


「うん、約束!」






子供の頃にそんな約束をして繋いだ指と指


決して守ることができないその約束


でも、それでも私は幸せだよ……


たとえいっくんの隣に私がいることが出来なくても、幼なじみという繋がりがあるから