どうかこの声あなたに届けて



「うん、ありがとういっくん!!」


涙は頬を伝っていたが、私は振り向き目一杯の笑顔を見せた


作り笑顔じゃない、素の笑顔を……


いっくんも柔らかく微笑み、


「さぁーて、学校に行きますか!!」


「うん、もう学校に遅刻するのはこりごりだよ」


「何かあったのか?」


「あったけど……いっくんには内緒!!」


「なんだとぉ?!って、こら逃げんな!!」


「アハハッ……」