どうかこの声あなたに届けて



──砂場──


さらさらの柔らかい砂場……
私は砂場の中央に足を進める


懐かしいなぁ……


「いっくん、この砂でよくごっこ遊びして遊んでたの覚えてる?」


わたしがそう言うといっくんは頷き、


「覚えてるよ。絵麻がやりたいっていうから仕方なく付き合ってあげた新婚さんごっこ。泥団子を絵麻がハンバーグとか言って俺に出して来たりしてな!!」


「ちがう、いっくんもノリノリだったもん!!しかも、ハンバーグじゃなくて、カレーライスだよ!!」


「えーそうだったっけ?」


いっくんはそういい、にっと顔を綻ばせた


あぁ、わたし、


「いっくんのその顔好きだなぁ……」