どうかこの声あなたに届けて





──ブランコ──


「小1の時だっけ?絵麻がブランコから落ちて泣き出すから、俺どうしていいか分からなくて絵麻をおんぶして急いで家に連れて帰ったの。」


「そうそう。私ね、頭から落ちて凄く痛くて泣いてたはずなんだけど、いっくんの慌てぶりが面白くていつの間にか笑ってたの。」


「ほんとだよ、俺はめっちゃ慌ててんのに、絵麻は俺の背中でケラケラ笑ってんだもん。ただでさえおかしな絵麻の頭がもっとおかしくなったのかと思ってハラハラしたわ〜。」


「別におかしくなかったもん!! 」


「さぁ、どうだか?」