どうかこの声あなたに届けて


2人は心配そうに

「大丈夫?」と声を掛けてくれ、そんな2人に
私は「大丈夫だよ。」と笑顔を作って言った。


「南も言ってたけど、帰りたくないなら帰らなくていいと思う。」

「そーだよ絵麻ちゃん!!
絵麻ちゃん、南くんと一緒にいるの怖いんでしょよ?さっきもすごくビクビクしてたし……。」


ビクビクしてた?

確かに、喋りかけられる度に逃げたり、避けたり、私、いっくんに変な態度ばかりしてたかもしれない……。

だからさっき、私がビクってしたのを見て
いっくん悲しそうな顔をしたんだ……。

私は自分の知らないうちにいっくんを傷付けていたのかも知れない……。

「私、いっくんと帰る。」

2人は「「だよね、だよね、帰らない方が……

って、えぇー!!今なんて言った?絵麻(ちゃ

ん)?!」」

「えっ?いっくんと帰るって言った。よ?」