どうかこの声あなたに届けて


私は家までの道を全速力で走った。


今までは、いっくんと長くいられるこの帰り
道を帰るのがとても嬉しくて、


「幼なじみってなんて素敵なんだろうって!」
思っていた。


だけど今は……


『どうして、私達は幼なじみなの?』

『どうして、帰る方向が同じなの?』

『どうして家が向かい合わせなの?』


そんな事ばかりが頭の中を駆け巡る


家に着いた私は素早く家に入った 。



家には誰もいなかった……





あぁ、これでやっと




「ぅ、ぅ、ぅ、うわぁーーーん」





心置き無く泣くことができる……