どうかこの声あなたに届けて


「はぁ……。」


私は2人と一緒にいるにも関わらず、今日
何度目かわからないため息をついた。


すると、「絵〜麻!!おーい、絵麻!!」と言
われ顔を里帆ちゃんに視線を向けると、
いつの間にか里帆ちゃんの顔が私の顔の近く
にあって「うわぁ!!」と驚いてしまい、
「絵麻、私の話を聞いてた?」と言われた。


正直、考え事をしていて話を聞いていなかった私は「ごめんなさい。聞いてなかった……。」


と正直に謝った。里帆ちゃんは「大丈夫!
今日は学校帰りどこよってく?って聞いた
だけだから」と言って許してくれた。


でも、いっくんとの事が頭から離れず、私は
また「はぁ……」とため息をついた。