どうかこの声あなたに届けて


こっちと呼ばれた私は職員室の隣にある
個室に連れてこられた。


なんとなくこれから話される内容は予想が
ついている……。


でもまずは、


「先生、遅刻してしまってすみません!!」
遅れてしまったことを謝らなくちゃ……


すると、先生はポカンとして、


「そうか、俺がその事について呼んだと
思ってたんだな!!」といい笑い出した。


私が「へ?」と言うと先生は


「桃井が遅れることはちょっと前にお母さん
から連絡があったよ。」と伝えてくれた。


私はその言葉を聞いて


《ママ、ちゃんと学校に連絡入れていて
くれてたんだ……。》とホッした気分で
いたら、


「その電話の時に桃井の病気の事も……」
と、やっと聞き取れるくらいの弱々しい声で
先生が呟いた…。