街に出るとたくさんの人でにぎわっていた。

肉屋、八百屋、花屋、カフェ、諸々…とありふれた店がたくさん並んでいる。



「なあなあ、あそこの店に行こうぜ。
お前のせいでお腹空いたんだよ…」

ミカロルはわざとらしくお腹を押さえながら言った。

「ちょ、俺のせいかよ…いつものことなんだから、ちょっとは分かってくれよ…」

彼の肩を少し突っつくも、一緒にその店に入った。




この世界では天使と悪魔が共存している。

普段は皆人間に似た姿をしている、もちろん両方とも変身は出来る。

天使は変身すると白い翼が背中に生える。それに対して変身しても外見があまり変わらない、牙は普段でも見えるのが悪魔の特徴だ。

.......

「なぁ、。どうして天使と悪魔が共存するようになったんだっけ?」

食べ物を頬張りながらミカロルが聞いてきた。

「おいおい…常識だぞ...」

呆れ顔しながらも、静かに語り始めた。



「それは、数百年くらい前に遡る...」