私がソファーに座ったことを確認するとゆっくりおじいさんは話し始めた。
「いきなり連れ出して悪かった。
俺はお前のおじいちゃんだ。
今更なんだって思うかもしれねぇ。言い訳がましいかもしれねぇが言わせてくれ。
俺は廣末組の組長をしている。
仕事上危険な仕事で事件に巻き込まれることもある。
だからお前のお母さんに何があってもお前には会うなと言われていた。
でも両親が亡くなって施設にずっとひとりでいさせるのもダメだと思った。
だからお前を迎えに来た。
もし俺を少しでも信じてみようと思うのならこの老いぼれと一緒にいてくれはしねぇか?
もう誰も手放したりしねぇ。俺たちと家族になってくれよ桃晴。」
「…うん。
よくわからないけどお母さんのお父さんなら大丈夫だと思うから。」
「ありがとう桃晴。」

