車の中からは外が見えないようになっていたから、つまらなくて私はずっと下をむいていた。 一時間ぐらいだった頃かな、車が止まって私の右側のドアがSPのような人に開けられた。 そして、出ろと言わんばかりのジェスチャーで私を車の外に出るよう誘導した。 いや、喋れよ。 なんて思いつつも従った。 目の前には大きなお屋敷。 リムジンのような長くて黒い車に乗った時から思っていたけど、このおじいさんは何者なんだろう…