始まりは、嘘。

あの時の桐島くんの匂いと違う、爽やかなシトラスの匂い。




それが、余計に私を悲しくさせた。


「泣き止んだ?」





「、たぶん」


「たぶんかい」




でも、彼の明るい性格のおかげで、少し落ち着けた気がする。




「今日は、帰る?」





「ううん、もう1度戻ろうと思うの」



「そっか、じゃあ一緒に行こう」





「うん」