始まりは、嘘。


それからどのくらいの間泣いてたのかはわからない。

けれど彼は何も言わず、ずっとそばにいてくれた。






「あの、」



「あぁ、ごめん」




そう言って彼は私をそっと離した。







そうして振り向いた先にいたのは、


「同じ学校……」




私の通う学校、西陵高校の制服。

かろうじてぼんやりと見えるネクタイは一緒だから同じ学年かな。


でもタイピンが青だから……


「特進!?」