始まりは、嘘。

そう言った女性は儚く、今にも消えてしまいそうなのに、凛と佇んでいた。




「あ、はい!!桐島くんの彼女の小日向まことといいます」



「朔ったら、こういう子がタイプだったのね。可愛い子じゃない」

「うるさいよ」



なんだろう、さっきから桐島くんの態度がよそよそしいというか。





「これで私も安心できたわ」

「そんなこと、言うな」



消え入りそうな声でぼそっと呟いた彼は、苦しそうで。






けど、なにもできないもどかしさだけが私に残った。