「珠洲音!」

誰かの声がした。
珠洲音は目を開いた。

知らない天井。
知らない部屋。

「……………ッ"!」

「あ、まだ、起きちゃ駄目よ。怪我してるんだから。」

慌ててベッドに寝かされた。
珠洲音は、ボーッと天井を眺めていた。

(不思議………………)

(私、まだ、生きてるんだ。)

珠洲音はスピードにのった電車にはねられた。
しかし、奇跡的に生きているのだ。