何も知らない君

その時だった。

「!!」

美月が、振り向いてしまったのだ。
気配がしたのかもしれない。

珠洲音は慌てて隠れた。
でも、今度は間に合わなかった。

「珠洲音!」

珠洲音は、自分の名前が呼ばれたのを聞いてドキッとする。

「な、な、な、な、な、」

何?
そう、言いたいのだか、口が固まって上手く喋れない。