(あれ?)

珠洲音は目を覚ました。
うっすらと見える景色は、知らない景色だった。

(なんでこんな所に。)

珠洲音は起き上がろうとした。
でも、体に上手く力がはいらなかった。

〈あーあ。つまんない。お父さん、なんであんな奴引き取ったの?〉

〈仕方がないだろう?お母さんが言ったんだから。〉

聞き覚えのある声が下からした。

(あぁ。あいつらか。)