何も知らない君

まぁ、その子が心の中で歳を言っているのは、わざと。
珠洲音が言うように仕向けたのだった。

(私に利用されるとは、こいつ、よっぽどの馬鹿なのかしら。)

(というか、こいつ、自画自賛してるし。意味が分からない。)

「あたしね、理音っていうの。宜しくね。」

(ふーん。「宜しく」ねぇ。)

「こちらこそね。」

幸い、あちらには珠洲音の様に心を読んだりは出来ないらしい。

(勝った。)

(でも、私ってば大人気ない。)