何も知らない君

珠洲音に憑いていた幽霊は、少女の幽霊だった。

紺色のセーラー服。
三つ編みの髪の毛。

その姿はまるで、昭和時代の女子生徒だった。

「あなた、名前を言いなさい。」

〚ふーん。命令口調ね。偉そうに。〛

「早くしなさい!」

〚いいわ。私、裕鶴(ゆずる)。〛


「あなた、いったい、誰なの?」

〚ウフフフフ。私?私はね、珠洲音。あんたの母親のクラスメイト。〛