初恋を君に。


「行くって…」

「ん?俺らの行きつけの店!永都も行くだろ?」

「…行きたい!」

「ほら愛里も、早く来いって。」

「愛里!俺と隣歩いてくれる?」







永都が急にそんな事言うから、
頷くしかないじゃん。








「愛里はさ、タイプどんなひと?」

「タイプ?クールな人かな。」

「ふーん。まぁ、タイプになるつもりないけど!」








永都が、何の話をしているのか分からなくて、不思議な顔をしてると、









「タイプになって好かれても意味無いからさ!俺は俺自身を好きになってもらう!」


「ん?」


「覚悟しろよ、愛里!」







そんなやり取りを見て、笑ってる京香と椎。
満足気な永都。






「はいはい。頑張ってね。」

「おう!」






永都は、初めて会った時の笑顔で笑って、私の隣を歩いていた。