初恋を君に。



「俺は、椎那輝!好きなように呼べよな!京香と愛里は椎って、呼んでるぜ。」

「じゃあ俺も、椎って呼ぼうかな。」

「ほら!京香と愛里も自己紹介!」



いつも以上に楽しそうな椎に、こっちまで笑ってしまう。

きっと、椎と京香が、いなければこんな学校辞めてしまっていた。







「今井京香です。呼び方は自由で!」

「じゃあ、京香よろしく。」

「加藤愛里。よろしく。」

「よろしく!愛里!」




その、屈託のない笑顔に思わず、こっちまで、笑う。




「愛里が笑った、」

「うるさいな。私だって笑うよ。」

「いつも笑わねーじゃん!すげえな、永都!」

「え、名前…」

「覚えてるに決まってるだろ!永都は今日から俺らの仲間だ!」





椎はいつも勝手で、世話焼き。
でも、永都は嫌がってなくて、むしろすごく嬉しそうだった。