それは寒い雪の日だった。俺は彼女とデートの約束をしていた。俺は寒い中オシャレをし、そのまま彼女を待った。だけど、そこに現れた彼女はとても質素で、今まで見てきた雰囲気とは似ても似つかなかった。

「どうしたの?」

「…………私たち、別れましょう」

唐突に切り出される別れ話に俺の頭は真っ白になった。

「私、もうあなたとは付き合えない。私と付き合うとあなたが苦しんでしまうから。だから、私のことは忘れて新しい恋探してね。ありがとう。さよなら」

それだけ告げると彼女は立ち去っていった。そんな彼女を俺は引き止められなかった。