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ある時、クラスの人が先生について話しているのを聞いた。
「〇〇先生って結婚してるんだって〜」「えー、本当？いいなって思ってたのにー。残念。」

え、待って。それ本当？いやただの噂だろう。私は信じなかった。
その話を聞いて辛くなりながら歩いていたら先生を見かけた。先生は後輩のクラスの副担任をしていたので後輩と話しているのはよく見ていた。今も先生が丁度後輩と話していたから通りすがりに手を見た。

嘘でしょう。嘘だって言ってくれ。＿＿先生の左手の薬指にはシンプルな指輪がはまっていた。

望みがまた、絶たれた。好きを知ることは他人を知ること。知りたいことは多いけど、結婚してるだなんで知りたくなかった。辛い。私は魂が抜けたかのようにその辺をふらふらしては教室に戻り、自分の机の上に突っ伏した。