すきなひと




はいはいそうですか!

瞬大事そうにおみくじを財布にしまう。

くそう、いつも私のことバカにして!

けっ!なんて感じで、木に末吉のおみくじを結ぶ。


「もっと高いとこにつけてやろーか?」
「いらん!」


にやにや。


後ろで瞬が、そんな感じで笑ってるのがわかる。

そんな私と瞬のやりとりに、ナギは苦笑していた。


「なんか……夫婦漫才みたいだね」

そして肩を揺らして笑いながら、そんなことを言った。

「メオト……?」

聞きなれない単語に、首を傾げた。

「夫婦、ってことだよ」
と、ナギは説明してくれる。


「誰がこの低偏差値女と」

瞬が言った後、反論しようと思ったのだが、実際私は頭がよくなくて。瞬は学年でトップ10に入る成績で。


何も言えないじゃないか、ちくしょう!負けっぱなし!


仕方なく亮介の足を蹴ることで我慢した。



「いてぇ!なにすんだよ、満!」

「……」

「え、なにこれ。いじめ!?いじめなの?ねぇ!」


「よし、これで矢吹も気が済んだだろ。もー行こうぜ」