すきなひと




芹菜がナギを遮るようにして言い、ナギはそれを咎める。
芹菜、人の話は最後まで聞かなきゃだめだよ。


親子かて。


私たちは芹菜のことを妹か何かかと認識しているのかもしれない。

だから皆芹菜の言うことになんとな〜く従って、わがままを聞き入れて上げている。芹菜も芹菜で、ちゃんと限度はわかっているのだろうけど。

言うならば、甘え上手なのだ。




末吉。
初めての経験に戸惑うことが多々あるでしょう。何事も思うようにいかず不安ですが、意思を強く持ち立ち向かいましょう。


「……」


フツー。私はげんなりして、その文字を見つめた。

いつもこうだ。

良くも悪くもない。末吉とか、小吉とかを引くことが多い。


「ハッ、末吉かよ」
「……見ないでよ」


鼻で笑いながらからかってきた瞬を、恨めしげに見た。


反対に瞬は、『ついてる』人間だ。そりゃそうだ。特別に決まってる。

瞬は私とは違う。


「瞬はどうせ大吉でしょ」
「よくわかったな」