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「本日展示されているあちらの絵ですが、どうしてこの絵を描いたのですか?」
「実際に、海辺にひまわりが咲いている場所があるんです。昔、よく家族で行ってて。急に描きたくなりました」
貼り付けたような瞬の笑顔。
「描かれている花は、やはりひまわりなんですね。ひまわりの花びらは黄色、ですよね?」
「ええ」
「なぜ、このように色々な色で塗られているのですか?」
「そうですね……。この絵にいる子たちはまだ小さい。これから先何度も傷ついたり、泣いたり、笑ったり……。色々なことがあると思うんです。だから、一色とは決めませんでした。
言うならば、人生の色です」
「人生の色、ですか。素敵ですね〜」
そしてそれを見る、私の白い目。
「あーあーあー!!もうこんな時間になっちゃったなー!!」
どしん!どしん!足を踏み鳴らしながら文句を言うと、瞬にべしい!と頭を叩かれた。
「ばか。絵が展示してあんだぞ。大人しくしろ」
私たちがいるのは市民ギャラリー。この、年末限定の展覧会の主催者に、瞬は依頼されてこの絵を出品した。
そこを嗅ぎつけた雑誌の記者さんが、瞬に取材をもちかけた。というわけだ。

