何分、いや何時間くらい寝ていたのだろう


瞼(まぶた)をゆっくり開けると、そこは見慣れない天井で
直感で自分の家じゃない、とわかった


「気がついた?」

よかった

そう言って顔をのぞき込んできたのは春で、
目の下にクマができてるから、
私が寝てる間ずっと側で起きててくれたみたいだ



「…春、ごめん
私……」


体を起こそうとすると、春は手をだして支え、


「あたしは大丈夫だから」

そう言って「坂原さん呼んでくるね」と、部屋から出て行ってしまった