冬の日は短い。


外もだいぶ暗くなっているし、先生は心配そうにこちらを見つめる。




「莉奈に何かあったら…」




どくん。

そんな顔して言わないで。




「大丈夫だから!うち、すぐこそだし」

「んー、でもー」

「はいはい、早く帰りましょうねー」




素早く助手席から降りて、古谷さんに向かって手を振る。
頑な(カタクナ)な私の態度に流石に諦めたのか、古谷さんも手を振ってくれた。




「ありがと」

「またな」

「うん、またね」




去っていく車を見つめ、
私も帰路についた。