「いただきまーす」
そいつを箸で掴んだ時、はっと気づいた。
この箸、さっき古谷さんにたこ焼きをたべさせたやつだ。
つまり、私がこれを使って食べたら…。
かぁー。と顔が熱くなる。
ちらっと古谷さんを盗み見ると、私のことなんて全くに気にしていない様子でケータイを見ている。
そうだよ。
気にしているのは私だけ。
こんなの、友達なんだから普通のことよ。
そう自分に言い聞かせ、ゆっくりとたこ焼きを口に運んだ。
口いっぱいのたこ焼きをもぐもぐと頑張って食べていると隣から視線を感じた。
見ると古谷さんがこちらをじっと見つめている。
「ん、なんへふか?」
私がもぐもぐしながらたじろぐと、
先生はニヤつきながら一言言い放った。
「間接キスだね」
なっ!とすぐに熱が顔に集まる。
この人はいきなり何を言い出すんだ!
慌てて飲み込んだため、軽くむせて咳き込む私を見て笑っている古谷さん。
「な、何言ってんの!」
「えー?事実を述べたまでだよ」
そう言ってニヤニヤする彼。
本当に、嫌な人だ。
そうやって、私の心臓を壊してく…。
