結局、コピーが終わった時 古谷先生はまだ奥で談笑してた。 「ありがと、莉奈ちゃん!」 「いえいえ、お安い御用ですよ」 笑顔でそう返しているものの、ホントは苦しくてしょうがない。 ばかばか。私のバカ。 「じゃ、私はこれで帰りますね」 「うん!気をつけてねー」 スリッパから靴に履き替え、塾の扉を開けた。 そのとき、奥から小走りしてくる足音。 「莉奈、これ」 古谷先生がいきなり自分の腕から時計を外して、私に渡してきた。