好きになる理由

ようやく泣きがおさまったところで、

「2人は抜け出してまでどこいってたの??」

と、聞いた

そこが本当に疑問だった

「俺んちにいってたんだろ?」

隼人と帆乃ではなく、砂山くんが

口を開いた。

「え、砂山くん家になんで?」

「ま、正確にいうと、優里の家かな」

優里ちゃんに、なんで隼人と帆乃が?

「今日、優里ちゃん休みだったから…

先生、理由も言わないし…心配になって…」

帆乃が途切れ途切れの言葉を並べた

「何かあったんだと思って、前、

優里ちゃんちにきた時の記憶だけを

思い出して、きたの」

隼人も話し出した

「だけど、この迷路みたいな住宅街で

迷ってしまった、と…」