コンコン。
返事を待たずに数学準備室のドアを開ける。
「失礼します」
先生は、椅子に座って机に向かったまま動かなかった。
「これ、どうぞ。落ち着きますよ」
調理室にあったお茶を入れたマグカップを机の端に置く。
少し間を置いて、
湯気の立ったカップを持ち、一口含んだ。
ああ、良かった。
お茶も飲んでもらえなかったら、どうしようかと思った。
とりあえず安堵するも、空気は重たい。
……困ったな。
こうゆう時、なんて声をかけるのが正解なのか。
また拒絶されるのが怖くて言葉を見つけられずにいた。
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