結局、先生はミネストローネにはもう口を付けなかった。 それを流しに捨てるとき、 悔しくて苦しくて泣きそうになった。 「宮野先生、どうもご馳走さまでした」 「天崎先生、またいらしてくださいね」 先生が調理室を出ていく時、それは起こった。 「痛っ!!」 小さな悲鳴が聞こえてそっちを見やると、1年生の部員が手から血を流している。