「いのりって人を知ってますよね?」 いのり。 その言葉に、先生の肩が一瞬ビクッと跳ねた。 そのまま胸元に手を当てる。 「先生といのりのこと、知りたくて」 「……何のことだ?」 返ってきた言葉は、冷たくて重い。 声色だけで拒絶されているのだと分かった。 ……どうして? いのりのことを話したくないのかな?