「そういえばさ、うちらのクラスの担任、ちょーイケメンだったよ」
声のトーンが上がる。舞はイケメンには目がない。
「新任だから挨拶があったんだけど、背高いし顔整ってるし、結構若そうだったし。去年おっさん先生だったからさ、めっちゃ嬉しい!」
「へぇ、そんなに?気になるなぁ」
イケメンにそんなに興味があるわけではないけど、これから1年担任になる人だ。
おじさんよりは若い方がいいし、イケメンの方がいい。
「なんて先生?」
「えっとね、確か……」
ガララッと、ドアが開く。
後ろを向いていた舞が前に向き直った。
