「あー、疲れた。校長の話ってなんであんな長いわけ? しかも言ってることよく分かんないし」 口をへの字にして文句を言う舞がかわいくて、復活した私はクスクス笑った。 舞と私は、新しいクラスで席が前後になった。 片桐と木原だと大体そうなる。 ちょうど1年前も、同じ並びになり、それが友達になるきっかけだった。 名字が湯本(ゆもと)の洸ちゃんは、窓際の後ろの方の席で周りのクラスメイト達を交互に観察している。 さっき予鈴が鳴った。 もうすぐ担任になる先生が入ってくるはずだ。