「洸ちゃん嬉しそう。去年離れちゃっていじけてたもんね」
「……別に、いじけてないから」
「でもクラス一緒だと教科書とか忘れても貸してあげれないよ。1年ときしょっちゅう借りに来てたじゃん、大丈夫?」
「それはっ……もう大丈夫だよ!」
洸ちゃんの顔が少し赤くなったのは気のせいだろうか。
「まあ、朝からラブラブだこと」
舞が横から茶々を入れる。
「ラ、ラブラブなんてしとらん!」
洸ちゃんと私はそんなんじゃない、と説明しても、
「はいはい」と流される。
……違うのに。
私と洸ちゃんはただの幼なじみなだけ。
