長かった委員会が終わり、もう誰もいない教室からカバンを持って出た。 玄関で靴を履き替え、傘を開く。 梅雨入りしたとはいえ、いいかげん止まない雨は少々鬱陶しい。 昨日の先生を思い出した。 ……泣かせてしまった。 また辛い思いをさせてしまった。 私は、――いのりは、 先生の側にいられることが嬉しくて幸せで。 でも先生はそうではないんだろうな、きっと。