奪いとれっ!!

部屋の空気がとっても重たい気がする。


「あっ、あのね私どうしていいかわからなくって、とりあえず遼さんに電話したの。あっ遼さんは私のお兄さんみたいな人で信頼できるから」


空気を変えたくて、おどけて言ってみた。


「瑠理香に信頼されてうれしいよ」


遼さんは私の肩を抱いた。


んっ?


普段こんな事しないのに.....変な遼さん?


「君の体の傷はウチの会社の主治医に処置させた。もちろん主治医にも今回の事は口止めしといたよ、何か事情がありそうだからね」


「ありがとうございます」


獅倉くんは改めて頭を下げた。


「あと2、3日もすれば歩けると思うからここでゆっくりすればいい」


「いえもう平気です。これ以上ご迷惑をかけるわけにはいかないので」


「ダメだよ獅倉くん、やっと目が覚めたんだから」


「君は3日間ずっと眠っていたんだよ」


「だから、もう少し休んだ方がいいよ、ねっ」


「いえ、もう平気ですから」


「.....そうか、じゃあウチの車を回そう」


「あの、タクシーを呼んで下さい」


「.....分かった」


遼さんは部屋を出て行った。