「ねぇ、今日行ってみないぃ?遼さんのお家ぃ」


あせっ。


無、無理だよそんなの。

子供のころは突然の訪問も許されたけど、今はちょっと.....。


下手したら、遼さん女性を連れ込んでるかもしれないし。

.....私が殺される....。



それに遼さんほんとに忙しそうなんだもん。


ったく、遼さんにも責任とって欲しいよっ!


誘うだけ誘っといて放置ですか?



「じゃあ、ショッピングモール行く?」


世間知らずのゆず子が、ショッピングモールデビューをめでたく果たして以来、お気に入りの場所になっていた。


「え....、映画とかどう?」


とにかく遼さんを忘れさせないと。


「えっー、観たい映画ないよぉ」


「じゃ、じゃあウチ来る?ゆず子んちみたいに大きくないけどさ」


「瑠理ちゃんちに行くんなら、遼さんちに行けばいいじゃない?」


しまった、墓穴を掘った。


.......。