あの日以来、ゆず子が遼さんと初めて会った日以来....。


ゆず子はすっかり遼さんの虜になっていた。


.....罪作りなプレイボーイなんだから。


大体、遼さんの言うことなんて大半はリップサービスだと私は知っている。


大勢いる彼女の中から『今日はどの子にしようかな~』なんて考えてるのがオチなんだから。



「ねぇ、瑠理ちゃんっ。いつ遼さんの家に行けるかなぁ?」


「う、うん。最近大学忙しいみたいだよ。試験もそろそろかなぁ?」



「そうなのぉ。いいなあ瑠璃ちゃんはぁ、遼さんの近所だからしょっちゅう会えるしぃ」



.....これは完全に恋の病だ....。



自分の感情を隠さないゆず子が羨ましい。

素直というか、純粋と言うか。

私は違うから....自分の感情を表に出すのは苦手。


もし、獅倉くんのアパートに行った時、素直に自分の気持ちを言ってたら私たちの関係違ってたかな?


ううん、まさかね。

あれだけハッキリ拒否されたんだもの。