奪いとれっ!!

ゆず子の言う通り、青蘭の3年生の先輩が暴行された事件に関連して獅倉くんは逮捕されたみたいだった。


当然誤認逮捕だったのだけど。


「あの風貌でしょ、間違われても仕方ないわよね」


お母さんはコーヒーを一口飲むと静かに言った。


「ウチは家庭環境がちょっと複雑で....堅斗から聞いてる?」


無言で私は首を振る。


「そう.....。あの子にはずっと辛い思いをさせているの。私ではあの子の支えになれないみたい。だからお願い、これからもあの子の力になってやってね」


「はい」としか答えられなかった。


お母さんの切なそうな笑顔を見たら、彼女じゃないなんて言えなかった。