奪いとれっ!!

「座れば」


「あ、はい」


キッチンを抜け、畳の部屋にある小さなちゃぶ台みたいなテーブルの前に緊張して座る。


彼とは向かいあう格好。


バチバチ屋根を叩く雨音がうるさいくらいに部屋に響く。


思いもよらない展開に、緊張のボルテージは天井知らずで、あげくに頭は真っ白。

それなのに、指先は冷えて、唇は震える。




私、彼の家にいる。



ドクッ、ドクッ心臓の音が雨音に負けずに、彼にまで聞こえそう。

表情もこわばっていると思う。


彼から話かけてくれればいいのに。

なのに獅倉くんはテーブルに肘をつき、ソッポを向いちゃってる。


えっと、困ったな。