奪いとれっ!!

「あの私、この前獅倉くんに助けてもらった....」


「はっ?ってか、なんで俺の名前知ってるわけ?」


後をつけた後ろめたさを感じるから、余計に焦ってしまう。



「えっと、その、あの....友達に教えてもらって....」


か、顔が怖い。獅倉くんの顔が怒ってるっ!?



「......」



どうしよう....。


何も言ってくれない。


もしかして、つけてきたことやっぱり怒ってる?


だよね...
普通に考えたら気分悪いよね.....。



「.....でさ、なんで俺の後つけてきたわけ?」


ちょっと迷惑顔で言われちゃった。


「えっと、あの時獅倉くんがいなかったら私どうなっていたか。
だからきちんとお礼が言いたくて、それで....ごめんなさい。悪いとは思ったんだけど、つい.....」


嘘だ。お礼なんて建前。


ほんとは獅倉くんに会いたかったから。

優しい笑顔を忘れられなかったから。