奪いとれっ!!

「獅倉 堅斗もこうやって生まれたんだ」

えっ、何のこと?

逃げながら、遼さんの顔を見る。


「いいかよく聞けよ。獅倉の母親はウチのメイドだった。
親父がえらく気に入っててさ。強引に自分のものにした」


そんな....まさか。

心に受けた衝撃はたとえようもない。

まさか堅斗のお母さんもここで?

だからこんな部屋があるの?



「ククク.....愛なく生まれた子供だよ」

なんて最低なことを楽しそうに言うんだろう?


それにおじ様も最低っ!

なんて親子なのっ!


「遼さん、あなたは同じことをしようとしてるのよっ!!」


「それが何だ、自分の欲しい物を手に入れて何が悪い」


どうしてそんな考えしか出来ないの?

私は”物”じゃない。


「ちゃんと心があって、意思だってある。
お人形さんなんかじゃないっ!」


「そうさ。だから瑠理香が好きなんだよ」


”クッ”私は内心舌打ちした。


遼さんは、遼さんは自分の手に入らない物が欲しかっただけ。

私を好きなんじゃない。

もし私が遼さんを好きだったら、逆に私に興味なんか示さなかった。

なんて歪んだ心の持ち主なの?