奪いとれっ!!

堅斗は私の左手を取ると、


「瑠理香には見えるだろ」


そう言って、薬指に指輪をはめてくれた。


はめる振りだったけど.....見えるよ堅斗、私には見えるよ。


あなたの愛が詰まった金色に輝く指輪が。


「わ、私からも....」


そう言って私も堅斗の薬指に指輪をはめた。



ニッコリ笑ったシスターは、


「最後に誓いのキスを...」


見つめあうと、


「瑠理香、全身全霊でお前を愛しぬく」


静かに唇を重ねる。


シスターの祝福の拍手が、誰もいない教会に響いた。


二人だけの結婚式。

讃美歌も祝福する参列者もいないけれど、

それでも幸せで、とっても幸せすぎて、

涙がとめどなく頬を流れ続けていた。

神様、忘れませんこの日のことを。