奪いとれっ!!

*****

絶望の日々の始まりかと思うと、辛すぎて....。

授業は上の空。



「瑠理ちゃん.....」


休み時間にゆず子が声を掛けてきた。


「香織先輩から聞いたんだけどぉ.....」


「うん」


「中庭で話そうっ」


私の手を引き歩きだす。


もう、ゆず子にだってどうにもならないよ.....。





小さな木立の合間にベンチが置かれている中庭。

私の気持ちを映すように、空には重い雲が垂れ込めていた。



ベンチのひとつに私たちは座る。


「遼さんとぉ、勝手に婚約させられてたんだって?」


「.....うん」


「どうにもならないの?」


「多分」


「うちの弁護士に相談してみようかぁ?」


「....私も考えたんだけど、多分ダメ」


「獅倉くんには話したのぉ?」


「ううん」


「どうしてっ?」


「だって.....」


彼は今、受験勉強で大変なんだもん、余計な心配させたくない。

それに....

それに、相談しても結果は変わらないもん。

高校生だよ、何が出来る?