奪いとれっ!!

「二人で抜け駆けか?」

遼さんだ。


「瑠理香の大好物のケーキ買っといたぞ」


メイドさんがテーブルにイチゴタルトと紅茶を並べてるところだった。


「あの、ごめんね。せっかくなんだけど、
堅斗疲れちゃったみたいだから先に帰るね」



遼さん、一瞬ムッとした顔をした。



「偉いよなー、バイト頑張ってるんだろ?
俺バイトしたことないからさ」


ちょっと険のある言いかたが引っかかる。

テーブルに肘をつき組んだ足を組み替えると、いかにも上から目線で遼さんは言い放った。


「高校生だと時給800円くらい?そんなはした金の為に働くの、俺無理だわ」


!!!


「遼さんっ?!何言い出すのっ!!」


「何って、俺はただ本音を言っただけだよ」


とぼけた顔が無性に腹立たしい。