奪いとれっ!!

「有史のやつ.....」


獅倉くんと私は二人の後ろ姿を見送ると、


「とりあえず座る?」


「は、はい」


芝生の上に二人で座る。


ドクン、ドクン心臓が早鐘を打つ。


こうしてまた会えるなんて思ってなかったから。

こ、これは夢かな?



「試験どうだった?」


上の空の私は獅倉くんの声がよく聞き取れなくって。


「おいっ、まさか赤点じゃねーだろうなっ!」


その声で我に返る。


「は、はい?」


「だから数学のテストっ!」


「ま、まだ返ってきてないけどたぶんいい点だと思いますっ」


『そっか』ぽつりと彼が言う。